肩甲骨はがしは意味ない??

肩甲骨はがしに意味はありますか?

最近、整体やリラゼーションで「肩甲骨はがし」というものが流行っているそうです。

肩甲骨を肋骨から引きはがすような手技です。誰がネーミングしたかは存じませんが「肩甲骨はがし」言われているようです。

私自身10年以上前、知識も技術も乏しかった頃、知ったものは深く考えず何でも試していたので使っていた記憶があります。当時は「肩甲骨のリラクセーション」と言っていましたが、その中で使っていました。

肩甲骨のリラクセーションはアウターマッスルの緊張を抑えたり、インナーマッスルを活性させることができますので、今でも使うことはあります。

ただ、肩甲骨を肋骨から引き剥がすことに意味はありません。意味があるとすれば「心地よいと感じる人もいる」ということぐらいでしょうか。心地よいということに意味はあると思いますので、否定することはしません。

ですが、単純に構造で考えるとはっきり言って意味ありませんし、簡単に肩甲骨を引き剥がせるような状態自体に問題があると言えます。

本来、肩甲骨は安定すべき場所

このような関係をジョイント-バイ-ジョイントセオリーと言います。

人間の構造上、可動させる関節の周りには必ず運動の支点になる部分が必要になります。肩関節や頸椎の関節が比較的大きな動きが行えるのは肩甲骨の安定性があるからです。

例えば、肩甲骨の安定性が低い状態が続くと、支点になる場所が不安定なため、関節を動かすのに大きな負担になります。このようなことは肩こりだけでなく、頸椎症や四十肩、五十肩の原因になっています。

肩甲骨がはがせる状態というのは、肩甲骨を安定させるインナーマッスルが筋力低下を起こしている可能性が高いということを示唆しています。

肩甲骨は体幹も安定させる重要な場所

体幹トレーニングというとお腹周りをイメージする人が多いですが、その部分は下部体幹と言います。 当然体幹には上部もあります。その上部体幹で重要になるのが肩甲骨の安定性ということになります。

本来の体幹トレーニングは、骨盤周辺だけでなく肩甲骨周辺のトレーニングも合わせて行なっていきますので、肩甲骨はがしをできないような状態へとトレーニングで修正していくことになります。

肩甲骨のインナーマッスルの筋力が低下すると、頭が前に突き出た姿勢、肩が前に流れた猫背、ストレートネック、そこからくる肩こり、神経痛など多くのトラブルに繋がっていきます。

肩甲骨を安定させる重要な筋肉

肩甲骨を内側から安定させているインナーマッスルが前鋸筋(ぜんきょきん)です。前鋸筋が弱ることで肩甲骨が浮き上がりやすくなります。

つまり、肩甲骨がはがせる=前鋸筋の筋力低下 と、なるわけですので様々なトラブルの原因になるため、肩甲骨をはがしてる場合ではないということになります。必要なのはトレーニングです。

整体はイメージ先行。受ける時によく考えて。

整体というのは、資格を持っていない人もいれば、有資格者もいます。

整体師、カイロプラクティック、リラクゼーション、アロマ、マッサージ師、鍼灸師、柔道整復師、理学療法士、作業療法士、資格の有無など関係なく、皆んな整体という言葉を使っています。色んな人が色んな立場でバックグラウンドも違う中、整体という言葉を用いているので考え方や知識、技術などに共通概念は存在しません。

注意して頂きたいのは、科学的根拠よりパフォーマンスありきで考え、マーケティング重視で体への影響などは深く考えないセラピストもいるということです。

首や骨ををポキポキ鳴らすような手技は整体と聞けば誰でもイメージするくらい定着していますが、それもひとつです。スラストと呼びますが、この方法も関節モビリゼーションという技術の中の一部です。

整体は、イメージやパフォーマンスが優先され目立つ派手な操作、分かりやすさなどから様々な手技の一部を抜粋して用いる傾向があります。肩甲骨はがし。それもその一つです。

スラストに比べればリスクはあまり大きくないので受けることは問題ないと思います。ですが、本来の人間の機能を損なう可能性はありますので、頭の片隅にでも入れておいていただくと良いかもしれません。

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