頭蓋骨矯正を施術中に気分が悪くなりました。
頭蓋骨矯正で頭を押し込まれてから、頭痛がします。
整体で頭蓋骨矯正、オステオパシー後から体調不良になりました。
2日前に頭蓋骨、小顔矯正を受けたあとから首の痛みとひどい吐き気に襲われています。
このように巷では頭蓋骨矯正を受けて体調不良になってしまう方も多いようです。その相談のほとんどに共通することが頭蓋骨を圧迫したり、押し付けたりする施術を受けたことによるものです。
そして、そのようなことから、
頭蓋骨矯正は効果が無い。
頭蓋骨矯正は無意味。
頭蓋骨矯正は危険。
と言った意見も散見されますし、根拠の無い施術として医師なども警告をしていたりします。
確かに上記のような安直な施術は危険性が高く、それに見合った効果もありません。
頭蓋骨の形を変えるために、押す、圧迫するというのは単純で一見理にかなっているように感じるかもしれませんが、成人の頭蓋骨、顔面骨が変形し、任意の形に整えられると言うことはありません。
頭蓋骨はおよそ22個の骨によって組み上がった構造になっていて、数ミリ程度可動性を持っていて確かに動きます。ただ、頭蓋骨に可動性があるのは、その可動性を利用したポンプ作用によって頭蓋骨から脊髄内を通る脳脊髄液の循環させるためと考えられています。
小顔矯正と言って頭部を固定して押さえつけるようなことをすると、そのポンプ作用が働きづらくなります。当然、頭蓋骨内の圧力は上がって脳や神経に大きな負担をかけることになりますので、体調不良を引き起こすことにつながります。
頭蓋骨矯正は危険なのか?
言葉だけが一人歩きしている頭蓋骨矯正。
「頭蓋骨矯正」とは言わば商品名です。医学的に根拠のある施術と言うわけではありませんので、危険か危険では無いかと言うと、結局施術者次第と言ったところでしょうか。ただ正直、力技の矯正のような方法は危険なだけなのでやめていただきたいと願っています。
頭蓋骨矯正とは違いますが、頭の整体にはクレニオセイクラルセラピーというものがあります。
クレニオセイクラルセラピーは寝てしまうほど穏やかで安全な方法です。
正常な頭蓋骨のリズムを取り戻すと、顔の膨張感やむくみがとれますので小顔効果もあります。神経系を解放する技術ですので、副反応で眠くなったりしますが、、、
小顔効果はありますが、整形手術ではありませんので骨の形は変わりません。
それでも膨張感やむくみは取れますので、目はキリッと、肌色は明るくなり、シワや豊麗線は薄くなり、輪郭はシャープになりますので、見た目に与える小顔効果は十分だと思います。(当然ですが個人差はあります。)
頭蓋骨の動きを介して、脳の一番外側の膜である硬膜の緊張を緩めることで得られる効果です。皮膚表面になんらかを施しているわけではありません。
クレニオセイクラルセラピー(頭蓋仙骨療法)の効果
神経メカニズムの不調和によって引き起こされるさまざまな症状にも効果が期待できます。
- 不眠症状
- 頭痛
- 首肩こり
- 疲労感、倦怠感
- 自律神経の乱れ
交感神経の緊張を緩めることで、体のもつ自律的な代謝が促進します。
脳や脊髄を包んでいる脳硬膜の緊張が解けることによって、痛みの変化、全身のリラクセーション効果、循環改善効果なども期待できます。
頭蓋骨から脊柱、仙骨に至る中枢神経の一番外側の膜である硬膜を解放することで、脳から脊髄を満たしている脳脊髄液の循環を促進します。
軽く触れるくらいの繊細で優しい施術
前頭骨リフト
おでこを覆う前頭骨を優しく引き上げるイメージでリリースします。
イヤープル
耳を利用して側頭骨周辺のコリをリリースします。
蝶形骨の圧力調整
頭蓋骨の中心に位置する蝶形骨の開放、歪み状態に合わせてリリースします。
上顎骨(じょうがくこつ)のリリース
上顎(うわあご)の圧縮や捻れ、ズレを開放します。
通常は口腔内から操作しますが、現在は感染症対策としてマスク越しで行なっています。
ご理解のもと通常の施術も行います。
頬骨(きょうこつ)のリリース
頬骨(ほほぼね)の圧縮を開放します。
こちらも本来、片側ずつ口腔内から行いますが、マスク越しで行うことも出来ます。
鼻骨(びこつ)のリリース
鼻骨の圧縮や捻れを開放します。
足を利用した頭蓋仙骨リズムの調整(静止点誘導)
交感神経の緊張を緩め、呼吸を穏やかにし、精神的、肉体的な緊張を低下させます。この方法は静止点誘導と呼ばれ、足以外にも後頭骨や骨盤などでも行います。
クレニオセイクラルセラピーは、静止点誘導から始まり、静止点誘導でセッションを終えます。静止点誘導は、体の代謝を促進して自己治癒力を活性化します。多くの問題に対して影響を与える素晴らしいテクニックです。
体内の80%~90%の神経細胞は、脳から脊髄の中枢神経に集中していて、脳脊髄液は脳や脊髄を保護し、栄養を与え、老廃物の排泄などを行なっています。
頭蓋骨が何らかの影響で動きがなくなりリズムが乱れると、脳脊髄液の流れが滞り、神経系の負担が増すことで様々な症状を引き起こします。
私たちの生命維持活動において、神経系の役割は絶大なものです。
体温、呼吸、心拍、血圧などが自律的に機能しているのも、休みなく神経系が動いているからです。もちろんコアの働きもその一環で働いています。
脳や脊髄を覆う硬膜の緊張を解放することで、数値では測れないような中枢神経にかかる負担を解放することが出来ます。
その結果、心身のコンディションが整い、慢性的な痛みや不調、姿勢や運動のパフォーマンスを大きく改善します。
セラピストの数だけ色んな方法を使う人がいます。危険かどうかは個々の判断によるところかと思います。ただ、頭部に過剰な負担をかけることは好ましいことではありません。
粗暴な施術を受け、体調不良にならないようにするには自衛するしかありません。ぜひ参考にしていただければと思います。