まずは仕組みを知って、試すところから
インソールの販売については多くお問い合わせをいただきますが、原則、継続来院中、または過去に通院歴のある方を中心にご提案を行なっています。
最近ではインソールは一般的に知られるようになってきていて、100円ショップ、ホームセンター、靴屋さん、スポーツ用品店と、様々なところで販売されていて大分身近なものになってきていますが、一概にインソールといっても様々な思想で作られています。
取り扱いのない製品のことを批判することは避けますが、一つ言えることは、本来、買って靴の中にいれておけば、あとは体が勝手に良くなるというものではありません。
足底板においては、いわば義手や義足のような装具に分類されます。大袈裟ではなく「足」は人生に大きな影響を及ぼしますので、安易に使用するべきものではありません。そのため、骨格や歩行メカニズムの理解を深めてから運用していただきたいと考えております。
当院では、アフターフォローまで責任を持って対応させていただく関係上、お身体を拝見していく過程において、まずデモ用足底板の貸し出しで使用感や不具合などを確認し、適応の可否を判断したのち、ご検討いただく流れになります。
当院で扱うNorthwest Podiatric Laboratory社製の足底板、SUPER feet社のインソールは、実際に生活の中で試して、使用感と効果を確認いただいてからの製作になります。採型発注後のキャンセルはできませんので、1ヶ月でも2ヶ月でも、納得いくまで試していただいています。
当院は小売店ではありません。
インソール・足底板はあくまで運動機能を改善する手段の一つであり、施術の一環になりますので、まずはお身体を拝見してから、必要に応じてご提案を行なっています。
インソールと足底板の違い
インソールと足底板の違いですが、どちらも靴の中に入れて使用するのは変わりませんが、やや性格が異なります。
足底板(オーソティックス)
足の機能異常に合わせて足骨格を適正にコントロールすることを重視します。
フルオーダーメイドで専門家の判断に基づいて細部まで調整され、専用のカーボン素材を用いて製作されますので、精度と耐久性が高く、足の機能を適切に引き出す性能は足底板が群を抜いて優れています。
インソール
足底板の基本思想をベースに、手軽さとコストを重視した素材に変え、構造を簡略化すことで価格を抑えた一般小売り向けの製品です。
足底板の基本性能を踏襲しつつ価格が抑えられているため気軽に使用できる点が優れています。一般的に小売店で購入できるものはインソールとなります。
大まかには以下の違いになります。
(オーソティックス) | 足底板インソール |
---|---|
高価格 精度が高い 耐久性が高い | 低価格 精度が低い 消耗が早い |
使い分けの目安としては、運動機能改善やパフォーマンス向上を重視するなら足底板になります。
ただ、成長期で、足のサイズが半年、1年で変わっていく時期はコストの面でインソールがおすすめです。
当院では基本的に足底板からご提案しており、ほぼ全ての方が足底板を選ばれます。比較すればその違いは明らかで、インソールを選択する理由がないからです。インソールの消耗はとても早く半年〜1年ですから、初期コストはかかりますが、長期的に見れば全ての面で足底板が上回っています。
足底板、インソールに興味がある方、他社製の製品を使用していて違いが気になる方、ぜひ初回体験を疑問の解決にお役立てください。前述の通り、継続通院される方には無料で貸し出しを行なっておりますので、購入はそれから検討いただいても遅くありません。
スーパーフィートと
NWPL製オーソティックスの違い
日本国内においてはスーパーフィートという製品が有名です。
スーパーフィートは、NWPL製オーソティックスをベースに一般小売り向けにした製品です。
素材と精度が大きく異なるため、それに伴い効果や感覚も異なります。
製品の劣化はスーパーフィートの方が早く、使用環境によりますが長くても1年程度です。部活やスポーツなど過酷な環境であれば、およそ3ヶ月〜半年となります。
NWPL製オーソティックスは特殊カーボングラファイトの超硬質素材で、薄く高強度かつしなやか動くように作成されます。スーパーフィートに対して強い耐久性を持っています。
スーパーフィートはスポーツなどで早めの交換が必要な用途に向いています。対してNWPL製オーソティックスは、高い耐久性によってあらゆる用途において長期運用が可能です。